うさぎ式読書日記230317

今日は本当は休みにするつもりだったけれど、あまりにやることが多かったので午前中だけ出勤した。

まあまあシステム関係の対応が多く、窓口の決済端末が動かないからすぐどうにかしてほしいと言われた対応が一番大変だった。端末のテストをすると確かにエラーになる項目があった。

それからあまり詳しくないコールセンターの何人もの人と午前中掛けてやり取りして、結局壊れていないんじゃないかということになって、それがわかったときには顔に出さず周囲を恨んだ。

そのことでちょっと残業になったけれど、まあ昼すぎには職場を出ることができた。

ちょうどバスが行ったあとで、30分くらいバス停で「ノラや」の続きを読みながら過ごす。

バスの中では酔うのでkindleは読まずに目を閉じる。

今日は夜中の2時くらいからほとんど起きていたので、やっぱり眠たかったのか熟睡してしまい、駅に到着したことにも気付かなかったほどだった。何故か記憶が戻って、扉が閉まる直前に降りることができた。


せっかく昼に駅前にいるのだからと商店街の中にあるカツ煮が有名な老舗の店に行く。飛び上がるほど美味しいわけではないんだけどこれこれという感じのものがいつも同じように出てくる。

そこでダブルかつという小さめのとんかつが2枚出汁で煮られているものを食べながら、「ノラや」を読み終える。

面白かったのは、内田百閒が生涯で2匹だけ飼ったという猫に関する随筆をほとんどまとめたこの本の中で何回も何回も登場する弟子の「平山」なる人が、そのあとこの本のあとがきを書いているということだった。

あんなに厳格だった先生が猫がいなくなったあとずっと泣き続けているのでこれは只事じゃないと思って慌てた、みたいなことが書いてあって微笑ましかった。

帰りの電車では最近同僚に勧められた「ランウェイで笑って」をスマホアプリで読む。

この前職場の昼休みにも読んでいたんだけど、その時、人目もはばからず号泣してしまった。

2人の高校生千雪と育人がそれぞれファッションモデルとデザイナーを目指していくという話で、色々あって東京コレクションが行われて、まあ色々な偶然が重なってその日本で最も権威のある場所で育人が縫った服を着て千雪がランウェイを歩くということが実現することになる。

時間ぎりぎりでランウェイに飛び出した千雪が歩いていると、突然大きなトラブルに見舞われる。転んでしまいそうになる千雪はなんとか立ち上がって、そしてそこで、ファッションモデルにとって最大のタブーとされている笑顔を見せるのだ。

もうそのシーンを思い出すだけで今でも泣いちゃうんだけど、結局これは「ガラかめ」だよねと思っててもそうなってしまう。

才能のある主人公が努力と経験によってそれを光らせていくっていう話に結構弱いのかなあとか思う。例えば「ちはやふる」の1巻では3ページごとに号泣していたし、「BLUE GIANT」の玉田のところでも号泣したなあとか思ったりするんだった。

地元の駅に帰ると雨が降っていた。強くはないけれど確実に身体を濡らすような雨だった。

みんな傘を差していてなんでなんだろうと思った。毎日きっちり天気予報を見ている人間ばっかりなんだなと思うと、常識的なことなんだろうけども、なんていうか変な気分になった。

いつもは街灯に照らされて壁や路上に映る自分の影の形を見て、情けない気持ちになりながら帰っているのだけど、今日はそんなことを考える余裕もなかった。アパートの郵便受けを開けるとガス料金の紙だけが入っていた。

日記を読んだ感想をいつも教えてくれるYさんからLINEが来ていて、飼っていた猫が亡くなった時のことを書いた日記を何度も読んでくれていると書いてあった。

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