全く違う7篇の物語が収められた短編集。
好きだった人の失踪宣言をすると伝えられた時、120年に一度しか咲かない竹の花が咲く。
女性に触れることができない夫と、電話とカメラ越しにつながる関係。
再開を約束した2年後の火星が接近する日に死んだはずの彼女が現れ、それからしばらくの、2年毎の逢瀬が続く。
そんな話達。
たぶん作者は「漫画だけが」できることがあると信じている。
漫画しかできない表現、乗り越えることのできない時間。でもその力が使われるのは最小限だ。
どれも読んだあとにぼんやりしてしまうような余韻がある素敵な話ばかり。だけど、その前にどれも、漫画としてとっても面白いから、漫画読みとしてうれしくなるのだ。(う)
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