7月になっていきなりうちの職場でコロナ患者を受け入れるということが決まり、突然忙しくなった。
これまでの一般病床などからコロナ患者に対応した病室にするために、医療機器を整備したり、陰圧装置を設置したりゾーニングをしたりで工事が入ったり、引っ越し作業や什器や物品類の準備やシステム的な対応もあった。
そういったことのいくつかが自分の仕事の範疇と無縁でもなく、なにかずっと忙しくしていた。
それまではそんなこともなかったのに残業が増えて、弁当を作っていくどころか自炊もちゃんとできないような時間が続いていた。
病床は今月から稼働を始め、やまれぬ理由からPPEで完全防護してレッドゾーンに入ったりもした。ワクチン接種をしているものの、緊張感がゼロかといえばそんなことはない。
以前、このウサヤマブックスを作った頃に遊んだりしてくれていた漫画家の人がいて、その人に「すごく短くてもいいからこまめにアップしていったほうがいいよ」と言われたことがあって、先月は日記を書きたいなあと思う度にその忠告ばかり思い出しながら、もどかしい気持ちでいた。
なんか、ここ1ヶ月は本当に疲れたなあと思う。
ちゃんと会って話とかができていた人もいるし、オンラインを含めて不義理だったり中途半端だったりすることも多くあり、余裕がないと自分はこれだからな、と思ったりもする。
Twitterもそんなに見られていなくて、それはオリンピックや、落ち込むような情報ばかりがタイムラインを流れていくということも無縁じゃなかったけれど。
最近同僚に誘われて3人でマインクラフトをやっている。
レゴみたいなもんで、最初はなに作ろうかとか言いながら建物を作ったりトロッコを走らせたりしてたんだけど、だんだんやることもなくなってきた。
それで、素材を使い放題のモードから、自分で全部調達しなくちゃいけないサバイバルモードに切り替えた。そうしたら敵が夜襲ってくることに怯えながら木を切ったり羊を倒したりして、道具一つ作るのにもとても苦労するので楽しさがまた出てきたのだった。
まあでもこれも、疲れて帰ってきたあとにみんなログインしてるからやらなくちゃ、とか思うと逆に楽しいことが重荷になってきて、みたいな時はあった。
この間も細々と漫画や本を読んではいたんだけど、印象に残ったものを書いておこう。
「思えば遠くにオブスクラ」上下巻は、こんな状況になってしまったからこそ様々な示唆があるように思えた漫画だった。
自宅が全焼してしまい、友人のつてを頼ってワーキングホリデーでドイツに移住するというところから始まるヨーロッパ生活もので、主人公のアキが、同じ日本人のりかさんと暮らしながらイギリスやオランダ、チェコなどを仕事で訪ねていく。
この漫画の特徴的だなあと思うところはいくつかあって、ひとつはラーメンやマルセイバターサンドなど日本の食べ物を現地の食材でなんとか再現してみようとする、というシーンがたくさん出てくるところだ。
そして、下巻から後輩のたかこがドイツにやってきて3人で過ごす時間が増えていくんだけど、その3人ともが先天的な困難さを抱えながら日本の社会でなんとか生きてきたことがうかがわれるということだ。色覚異常や、ADHD的だったりASD的だったりするエピソードがそれぞれの登場人物に対して描かれていく。
そういったことを読んでいて、とても大まかなのだけど、自分には(そして誰にだって)生きられるのはこの場所だけしかない、なんてことは全然なくて、生きやすかったり自分らしくいられる場所ってどこかにあると思うよ、ってことが伝わってきたような気がした。
作者による前作「ソワレ学級」でも進学校からドロップアウトして単位制高校に入学した主人公と、様々な理由があって同じ学校に集まった学生たちを描いていた。
この「オブスクラ」は社会人のヨーロッパ暮らしを描いた漫画だけれど、自分たちにとってどこが一番自然に人生を続けていける場所だろう、ってことをどちらもすごく考えさせられたんだった。
海外を描いた漫画、ということでいうと、もう一つ同人誌でとても良かったのがあって、次の日記に書きたいなあと思う。
結局長くなってしまったけれど、逆に書き始めたらきりが無くなりそうなので一旦やめとこう。
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