先週の金曜日からなんとか仕事に行けるようになった。
行けるようになったというよりも行ったという方が正しいのかもしれないけど、前日も当日の朝もひどい頭痛と下がらない微熱、倦怠感と喉の痛みが全く変わらないなか、薬を飲み込んで電車で出勤した。
職場では結構フラフラした感じで(それは今でもそう)、死ぬほど溜まった仕事を生産性とやらも高くなさそうなスピードでやっていった。
仕事をしていて思ったのは、会社で一番求められるのは、休まずに出勤することなんだろうなってことだ。
なにやってんのかわからないような仕事でたくさん金をもらっている一握りの経営層の人間は別だとして、台風の日でも地震の日でも休日でも、ただ出勤して職場にいるということが最も重要なんだろうな、って思った。
当然のようにいつも出勤して、滅多なことがなければイレギュラーでは休まない。そのことがまずは職場のもっとも最低限のこととして求められていると。
コロナで休んでいた10日間の間にも仕事に関する問い合わせは当然のように職場から来ていたし、予定されていた会議のスケジュールは誰も調整してくれなかったので自分がなんとかベッドから這い上がってメールで延期などの調整をした。
休んでいる間中感じていたのは、休んでいることに対するひどい罪悪感だ。
そんなことを求めるのは夢だけの話なのかもしれないけど、コロナウイルスに感染して休むように指示を受けて休んでいて、もちろんとても体調が悪い中、そのことに関して申し訳ないとかご迷惑をおかけしてとかなんでそんなことを考えさせられなくちゃいけないんだろう、ってことだ。
自分だったらなにも心配しないでとにかくしっかり休んでください、とか思うし言うだろうと思う。
コロナで休んでこれからの人生を考えるようになった、という話を聞いて、えーそんなに? とか思ってたけど、まあこういうことなのかもしれないなあとか思った。
10日間のうち、前半は全くなにもできず苦しんでいるだけだったんだけど、徐々に漫画を読んだりする余裕くらいは出るようになってきた。
そこらへんに置いてあったのが目に入ったので「水は海に向かって流れる」全3巻を読み直したり、「海が走るエンドロール」と「スキップとローファー」の新刊を読んだりした。
「海が走るエンドロール」はうみ子が周囲の変化とかで不安に駆られてしまいながらも創作する前向きな気持ちを取り戻す過程を丁寧に描いた話だった。ストーリーの起伏を楽しむ、という感じじゃないけど、自分自身が感化される部分がすごくあった。
「スキップとローファー」は、友人にマガポケで最新話まで読ませてもらっていたから(自分でも結局単話購入した)これまた事前に内容はわかっていたんだけど、それでもやっぱり志摩くんが今さらながらみつみの気持ちに気づくところでぐっときてしまう。それで読みながら志摩くんのバカ!! 遅いよ!! と部屋でひとりごとを言ってしまう。
コロナで休んでいる間に、2つだけ見ていた動画があって、その一つが「スキロー」のアニメだった(もうひとつはジミー・O・ヤン)。
ほぼ完璧に漫画をアニメ化していて、すごいと思った。周りでスキローを知らない人たちがみんな漫画を読み始めててそれがアニメを見たから、ってことが多くて、なるほどなって思った。
「水は海に向かって流れる」も絶対アニメにした方が良かったよなって思う。
田島列島の漫画はしっかりした話の流れがあるだけじゃなくて、物語を独特の勘所のあるギャグでどんどん前に進めていくっていうまるで手塚治虫みたいなことをしてるわけで、あんなのを実写とかどだい無理な話だと思う。
土曜日は、午後から友人のYから誘われて、ファイナルファンタジー14の10周年を記念した花火大会、というのに連れて行ってもらった。
花火は花園ラグビー場で行われて、西側のスタンドに座って、生駒山のある東側から打ち上がった花火とドローンショーを見た。
今年初めての花火どころか夏らしいことなど一切していなかったのだけど、これはすごく良かった。
FFは全くというほど不勉強なので、「あそこは彼岸花を表現していた」とか、「あそこで時間停止のシーンが再現されててすごかった」とかは全くわからなかったんだけど、それでもお腹に響く花火の音と、間近で見る花火の迫力にはちょっと感動した。
帰りに日本橋に寄って、尾道ラーメンを食べた。
鼻と喉が悪いからなのか、後遺症なのかわからないんだけどあまり食べ物の味がわからなくなってるんだけど、それでもこれは温かくておいしいと感じた。
昨日の日曜日は朝から出勤して工事の立ち会いと翌朝までの当直をした。
夜はすぐ寝たかったけど、絶対やらなくちゃいけない請求書処理があって、頭がふらふらになりながらなんとか全部完成させた。
当直の合間に、「地図にない場所」の4巻と「旅に出るのは僕じゃない」の1巻を読んだ。
安藤ゆきの「地図にない場所」は、落ちこぼれ気味の中学生ユートとバレリーナを引退して同じマンションに引っ越してきたコハクの交流を描いた、どちらかといえばストーリー的に大きい起伏があるわけじゃないとても説明が難しい漫画だ。
世間離れした生活を送ってきた年上のコハクに、ユートは色々なことを教えてあげるのだけど、ユートはユートで中学生なりの限界が知識とか経験の限界があって、という話。
いつもこの、子供じゃないけど限界もあって、みたいな少年を描くのがすごく上手だなあって思う。
いけだたかしの「旅に出るのは僕じゃない」は、ちょっとだけ未来の世界で、旅行に気軽に行けない人たちの代わりに海外旅行をして、そのVRデータを収集するということを仕事にしている男の子の旅行記。
今の世界がどうしようもないものだって思わない人間って基本的にバカだとは思うけど、じゃあそのどうしようもない世界が未来になった時、そこにどんな風景が広がっているんだろう。
そんなあまり誰もやりたくないようなことを作者は結構真面目にやっているから、基本的には楽しい話なんだけど読後感はほの哀しい。
でも、だからって人間は捨てたもんじゃないなど思えるような感じでいいなあって思った。
さっき駅前でガパオライスを食べたんだけど、まあまあだった。
でも、なんとなく違和感はあって、なんか塩気を感じる部分になんらか問題があるような気がする。やけに塩辛いと思ったり、逆に塩気が足りないように感じたり。
身体は辛いけど仕事には行くしかない。
そういえば、夏休みが全てコロナでの休みで消えてしまったと思ったんだけど、職場での感染ということで労災で処理してもらえるかもということになった。
そうしたら、10月くらいにまとめて休みが取れるかもしれない。
どこかに一人旅してやろうかな、とかちょっとそんなことで心を鼓舞している。
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