うさぎ式読書日記220411

先週の水曜日から1日おきの半日という抑えた形で職場に復帰している。

どうかって言われると休職前とほとんど変わらない。

過剰に気を使われるわけでもないし、復帰したことを言いふらしているわけではないので回ってくる仕事も多すぎずになんとかなっている。

ただまあ良くないのが、仕事をしているとやりたいこととかやらなくちゃいけないと思うことが湧いてきて、そのことによって苛々したり焦ったりする気持ちになるってことだ。

そういったことを話したのが良くなかったというわけではないと思うけど、精神科の主治医は「まあね、1ヶ月くらいかけて徐々に戻していってもらって」と言うのだった。

すぐに通常勤務に戻してもいいくらいだと思っていたのでそうなんだ……って思った。

まあそうだなあ、焦っちゃいけない。


確かに半日なんてあっという間の勤務なのに、家に帰ってきたら疲れてすぐ寝たりしてしまう。

体が滅茶苦茶疲れてるわけではないんだけど、頭が疲れている。だからかわかんないけど、最近こうやって寝たときには決まって明晰な夢を見る。

安藤忠雄みたいなコンクリ打ちっぱなしの地下道を走って、京浜東北線に飛び乗るといった夢だった。

いつも夢で出てくる場所ってあると思うんだけど、ちょっと変わってると思ったのはその駅が2つくらいのイメージを組み合わせた場所だったからだ。

ちょっと逸れるけど昔から自分の夢の中で部屋を3つ借りていて、そのうち2部屋では全く同じ猫を2匹ずつ飼っている。大した世話もできておらず荒れ果てている部屋の中で猫は何週間もそのままにされていて、その状態にいつでも罪悪感と恐怖を感じている。それこそ目が覚めているときもだ。


買った本や漫画をここ1週間くらいはあまり読めていない。

原因は色々あるけれど、雁須磨子の「ロジックツリー」の上巻でつまづいてしまったことも一因だったりする。

これは8人の大家族の話なんだけど、その兄妹それぞれの説明が終わるか終わらないかという始まって数ページのところで

「お父さんの義理のお母さんのご実家の…お孫さんが足の甲を骨折されたらしくて…」という台詞が出てきて、その2ページあとに「琴子さんはお父さんの義理のお婆さんの孫の人で…」という説明するモノローグが出てくる。その時点で?????となり、集中力が完全に切れてしまった。

そのあとも次から次に新しいキャラクターが登場してくるのでもうやだ、と大好きな雁須磨子なのにそこらへんに積んでしまった。

なんかそれをきっかけに、他の本や漫画を読む勢いが完全に削がれてしまった。3月は30冊読んでいたというのに。



まあそんな中、今日は1週間ぶりくらいに買ってきた漫画を読んだ。

「千年万年りんごの子」の田中相の第2短編集「誰がそれを」で、すごく良かった。

恋愛だけがテーマじゃなくて、両親のいない家族の姉弟の別れを描いた話、職場のコミュニケーションが不得意な先輩とその後輩の話など、どの話も瞬間風速的な良さじゃなくて、描き込まれた絵も含めてとても話全体に説得力があって焦点が合ってて、さらに独特のなんかいい感じがあって良かった。

一番好きだったのはおっさんと女子高校生の恋愛を描いた「あしたの今日子」だった。

一回りくらいはあるだろう年の差の恋愛なんていくらでも有り体に、またはいやらしく描けてしまいそうなものだけど、この話はなんていうか全然そんなんじゃなかった。普通に恋愛で、そして普通にわかると思って読んだのだった。

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