うさぎ式読書日記211122

いい夫婦の日だとかなんとかで、それでも自分のTwitterのタイムラインにはそんな話題はほとんど流れてこなかったりして、面白いなあとか思うのだった。

でも、パレットークはインスタで、男女だけがいい夫婦なの? としっかり問題提起していてすごいなあと思った。

今朝も起きがけに職場のある部署の長の人から、最近やっと方向性をつけかけていた案件についてすごく叱責をされるという悪夢を見た。段々と夢の内容が具体的になってきていて本当に怖い。起きたあとも、でもあれが精一杯の調整だったしなあ、とか続きをずっと考えてしまったりした。

仕事に行くことを考えるとここのところわかりやすく体調が悪化するのだけれど、そんな時は逆に無為なことというかなにかちょっと逃げるようなことがはかどったりする。

ということで、いろんなことを考えるのが嫌だから漫画を手に取って、積読していたものをちょっとずつ読んでいくことができるようになってきた。


昨日から読んでいたのは大山海の「奈良へ」で、最初の何話かを読みかけていたんだけど、なんとかく放っていたものを最初から読み返してみた。

すごく面白かった。あとがきや、町田康の解説、あと挟み込んであった日記のようなエッセイのような小冊子がまた面白かった。

昔は文学作品の上製本とかにこんな小冊子がよく挟み込んでいたよなあとか思ったりした。

小冊子には作者が出会い系アプリtinderで失敗ばかりする、っていう話が書いてあったんだけど、ああもう、いい感じになってんのにさ! とか思いながら読んだりした。作中に出てくる「小山陸」という作者の分身の卑屈さそのままで、すごく共感するのだった。

何気にAmazonのレビューを読んでいたら、「全くわからなかった」「裏切られた」とか、これもネタのひとつなのかと思うようなひどいレビューがたくさんついていた。あんまりだなあと思って、面白かったということを思いのままに書いて投稿した。

それで、ああ結構長めだから使えるかなあと思って、少し修正してウサヤマブックスにさっき載せたりした。

自分自身も10代の頃から奈良で住み込みをして3年ほど暮らしていた。

深夜に国道24号線沿いのレンタルビデオ屋のテレビで「ドーハの悲劇」を他の客とともに見ていたこととかを、今でも思い出す。

そして、そんな奈良に今年はよく行くようになって、本当によくわからないものだなあと思った。

奈良ってものは一体なんなのか、25年くらい経ってもまだ考えているんだなあって思う。


あと、昨日Twitterのフォロワーのさかなかなすかさんが紹介していた幌山あきの「マーブルビターチョコレート」が今日届いて、職場で休憩時間に読む。

なんか以前にpixivで読んだような記憶があったのに、すごく新鮮で、すごく良かった。

パパ活をしている女性に、行き詰まった純文小説家の女性が取材だということを隠して近づくというGLだ。

物語自体はそんなに珍しい話じゃない。パパ活の取材のために近づいたのに、そんな彼女に小説家が惹かれていくという話。

なのにさあ、すごく良かったんですよね。読み終わってぐっと来たものが残り続ける感じだった。

やっぱりこの物語がタイトル通りビターに終わっていくということが大きいのだと思う。その作者の決断がすごいと思った。

だけど、それまでの過程もしっかりとした骨格が通っているような気がして、だからなのか読み終わったあとも何度も読み返したりしたのだった。

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