今週初めてアパートの隣の人に会った。
玄関の鍵を開けようとしていると、隣の部屋から黒やグレーの上着を着込んだ60代半ばくらいの男性が出てきて、「ああどうも」と話しかけてきたのだった。
僕は簡単な挨拶だけ済ませて早く部屋の中に入りたかったのだけど、その人は「こうやってお会いするのは初めてですね。何年くらいここで住まれてるんですか」と聞いた。20年くらいだと言うと、「私は2年前くらいですわ。でも、ちょっとうるさいのもあって色々他を探してるんですわ」と普通に話した。ああ、そうなんですね、と話したりして、思ったよりも長い話になってしまったのだった。
部屋に戻ってから、さっきの「うるさいのもある」っていうのは、全く責め立てるようなニュアンスがなかったから気が付かなかったけれど、もしかしたら自分のことじゃないだろうか、と思った。
考えてみれば、ここ2年間、真夜中に洗濯機を回したり、真夜中に飼い猫が鳴き続けたり、真夜中に本棚を手作りしていて棚板を木槌でガンガンと壁に向かって打ち付けたりしていた。
そのことを考えると背筋が寒くなる気がしたけれど、そう考えてみればここ2週間くらい、自分の部屋の中で様々な物音がしていると思ったら隣の部屋からだった、ということが起こっていて、でもそれまでは全然物音なんてしなかったんだよなあ、と思ったりもするのだった。
今日は休みで、朝4時に一度起きてから7時過ぎに夢を見て目が覚めた。
誰かと遊びに行っていて、どこかに行くために穴の中に入ったらウォータースライダーみたいになっていて、それが途中で途切れていて海に落とされてしまう、という夢を見ていた。
さっき「バクちゃん」を読み返していたら冒頭に似たようなシーンがあったけど、一体なにを暗示してるんだろうか。
それからもまた何度か寝て、11時頃に布団から起き出した。
起きてTwitterを見て、駄目だ今日はやることがたくさんあるのに整理しないと、と思ってやることメモを書き込んでいったりした。
昼は冷凍庫のおにぎりを温めて海苔を巻いて食べた。身体がすごく温まって、寒いのに窓を少し開けた。
それから近くのコンビニに行った。外はやっぱりとても寒く、晴れていたけれどゴミのような小さくて細かい雪が風に混じっていた。
帰ってきて、仲のいい同僚たちとやっているLINEグループで情報を聞きながら有馬記念をにわかな予想で買って、テレビを見る。外れた。
それから、来週の30日に友人夫妻のイベントスペースでやることになっている、今年読んでよかった漫画の振り返り企画「うさぎ式漫画大賞2021」の準備をする。
友人夫妻が引っ越した3階建ての住居兼学習塾兼イベントスペースの「えんぴつ舎」というのは、京都一乗寺の恵文社と東大路通を挟んで反対側あたりというとても羨ましい場所にある。
声をかけてくれた2人からメッセージが来て、先日自分が送った今年読んでよかった漫画リストを見て、何冊か早速その恵文社で買ってきたと写真が送られてきた。へえ、「コットリコトコ」も恵文社にやっぱり置いてあったんだなあ。「いいとしを」とか「ひらやすみ」も買っていたし。
イベントスペースで初めてやってみるイベントということで、集まっても5人くらいじゃないかとか話をしていたので安心しながらも、でも宣伝とかしたほうがそれっぽくていいよなとか思いながら、お互いにいろいろやっている。
去年の秋以来ちょっと連絡もあまりできないような状態になっていたので、この前いきなり誘いを受けてちょっと驚いて、思わず「しかし、2人はいつも面白そうな話しか持ってこないですね」と言ってしまったのだけど、それはとても楽しい「仕事」だったりするのだった。
夕方になって外に出ると、ゴミどころか視界が遮られるくらいに吹雪いていてちょっとびっくりした。
車の屋根にも雪が積もっていて、スリップとかしないかな、と思いながら出かける。
近くに今年できたショッピングモールに行き、お歳暮などを一通り買い、ダイソーでコーヒードリッパーとフィルターを買った。
今週頭に実家が元喫茶店の同僚から、母がいつも豆を買っているという店を教えてもらった。そこにメールをするとすごい早さで無料サンプルのコーヒー粉が結構な量、送られてきた。それを淹れてみたいと思ったからだった。
それからオリーブチキンCafeというところでチキンを挟んだバーガーを食べ、2階にあるふたば書房で買いたいと思っていた「はぐちさん」の8巻を探すも見つからず、かわいい便箋と封筒だけ買った。しかし、ここのふたば書房はびっくりするくらい棚が面白くない。
駐車場に戻って車のワイパーを動かすとバリバリと音がしてフロントガラスが凍りついていた。
家に帰ってから、洗濯をしようと思っていたのだけどどうしよう、この感じじゃ全部凍りつくな、と思ってやめる。
それからリンツのアドベントカレンダーから取り出したチョコレートの残りを食べながら、イベントのために漫画を読んだりする。
そこで「バクちゃん」を読み返しているんだけど、本当に毎話毎話が切ない。この切なさや苦しさがどこから来ているかといえば、この物語が現実という圧倒的な裏付けをもって描かれているからだ。そしてその現実は漫画よりももっと過酷で残酷なのだけれど。
そのうち腹が減ってきたので米を炊いてカレーと食べた。5月くらいから再開した自炊も最近はちょっとできていない。
まあでも年末なんで毎日今年を振り返っているんだけど、なにかのきっかけとか変化というのは他人によってもたらされることでもあるんだなあと思う年だった。
それは今年は主にいい意味で思ったし、来年も多分そうなんだろうなとそれはもう確信めいて思ったりしているのだった。
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